中公文庫プレミアム 編集部だより

永遠に読み継がれるべき名著を、新たな装いと詳しい解説つきで! 「中公文庫プレミアム」を中心に様々な情報を発信していきます!

中公文庫プレミアム 既刊一覧

●日本近現代史関連 入江相政『城の中』 角本良平『新幹線開発物語』 住本利男『占領秘録』 斎藤隆夫『回顧七十年』 ジョン・ダワー『吉田茂とその時代』(上下) 吉田茂『回想十年』(上中下) 北一輝『日本改造法案大綱』 岡田啓介『岡田啓介回顧録』 加藤…

記事一覧

記事の一覧はこちらでごらんになれます http://chukobunkop.hatenablog.com/archive

中公文庫プレミアム 太平洋戦争の「失敗の本質」に迫る2冊の新刊

編集者Fです。 この春、中公文庫プレミアムで刊行された2冊の新刊について、ご案内します。 能村次郎『慟哭の海 戦艦大和死闘の記録』(4月25日刊) 戦艦大和の副長として、昭和19年のレイテ沖海戦、そして20年の「天一号作戦」に参加した能村元海…

中公文庫プレミアム、復活!

編集者Fです 4月25日刊、大川周明『復興亜細亜の諸問題・新亜細亜小論』以来、お休みしておりました中公文庫プレミアムがこの2月より復活いたしました。 2月25日と3月25日に以下の3冊が発売されております。 【2月25日刊】 松本清張『古代史疑 …

4月刊中公文庫プレミアム発売開始

編集者Fです 4月25日刊中公文庫プレミアムが発売開始。今回は、以下の1冊です。 大川周明『復興亜細亜の諸問題・新亜細亜小論』 チベット、アフガン、ペルシャ、イラク、中央アジア。第一次世界大戦後、白人支配の桎梏から抜け出そうともがく(21世紀の…

2・26事件から80年(後編)/磯部浅一『獄中手記』

前編に引き続き、今年で80年になる2・26事件に寄せ、中公文庫プレミアムの最新刊『獄中手記』の著者であり、2・26事件の指導的立場にあった磯部浅一について。今回は彼のプライベートな側面をご紹介したいと思います(以下、敬称略)。 その前に、例…

2・26事件から80年(前編)/磯部浅一「獄中手記」

編集者Fです。 今年の2月26日は、ちょうど2・26事件から80年にあたります。昨日、BS日テレの「深層NEWS」で2・26事件が取り上げられ、中公文庫プレミアム最新刊・磯部浅一『獄中手記』の解説を執筆いただいた筒井清忠先生がゲスト出演されました…

描かれたベルリン、その後…谷口吉郎『雪あかり日記/せせらぎ日記』

中公文庫プレミアム、2015年最後の刊行は『雪あかり日記/せせらぎ日記』です。 雪あかり日記/せせらぎ日記 (中公文庫プレミアム) 作者: 谷口吉郎 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/12/19 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る ヒトラーの…

徳川夢声が見た原節子

編集者Fです。 今年の11月26日、女優の原節子さんの訃報が伝えられました。ご冥福をお祈りします。 原さんについて個人的な思い出を述べますと、かつて、『時代を喰った顔』(写真・文=井上和博/在庫切れ)という本を編集した際、巻頭に、引退後、鎌倉の…

『一老政治家の回想』における「政治と金」

編集者Fです。 三ヶ月ぶり刊行の中公文庫プレミアム『一老政治家の回想』には、こんな記述があります。 当時の選挙のありさまは、無論演説はするが、演説は二の次で、買収と戸別訪問が主だった。(中略)その時分は有権者の数も知れたものだったし、一々自…

ノモンハン紀行

編集者Fです。 以前の記事(映像化されたノモンハン事件)で最後に書きましたが、昨年夏、ノモンハン事件の戦跡を訪れる機会がありました。その折、同行させていただいた写真家・井上和博氏が撮影された写真の幾つかは、7月刊中公文庫プレミアム『ノモンハ…

広島原爆投下70年に寄せて

編集者Fです。 今回は中公文庫プレミアムの話題ではありませんがご容赦ください。 今夜、NHKスペシャルとして放映された「きのこ雲の下で何が起きていたのか」は、原爆投下3時間後、爆心地からわずか2キロの地にある御幸橋の上で撮影された2枚の写真…

SP時代の名曲名盤

クラシック音楽は、作曲家が楽譜に残した作品を、演奏家が再現する芸術です。たとえ200年前に書かれた楽曲でも、今の時代に演奏されれば、そこに新たな創造があり、聴く人に感銘を与えることができます。特定の時代の誰かの解釈が「絶対」ということはありま…

映像化されたノモンハン事件

編集者Fです。 7月25日刊行中公文庫プレミアムの一冊「ノモンハン 元満州国外交官の手記」(北川四郎)は、サブタイトルにあるとおり、1939年に日本・満州連合軍とソ連・モンゴル連合軍が激突したノモンハン事件に、満州国外交官として参加した著者…

7月刊中公文庫プレミアム発売開始!

編集者Fです 7月25日刊中公文庫プレミアムが発売開始されます。 今回は、以下の4冊です。 近衛文麿『最後の御前会議・戦後欧米見聞録 近衛文麿手記集成』 貴公子は戦争を招いたのか、それとも戦争を防げなかったのか? 日中戦争勃発の年である1937年…

中公文庫プレミアム6月刊発売開始のお知らせ

編集者Fです 6月25日刊中公文庫プレミアムが発売開始されます。 今回は、以下の2冊です。 松本重治『上海時代』(上・下) 上海事変直後に聯合通信上海支局長として中国に赴任、「租界」という形で欧米や日本の権益が複雑に絡み合い、抗日テロが頻発する…

もう一つの『沖縄決戦』

編集者Fです。 5月25日発売の中公文庫プレミアム『沖縄決戦 高級参謀の手記』ですが、発売後半月にして増刷が決まりました。 沖縄決戦 - 高級参謀の手記 (中公文庫プレミアム) 作者: 八原 博通 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/05/23 メディ…

長男が語る『沖縄決戦 高級参謀の手記』著者、八原博通大佐の「戦後」

編集者Fです。 5月25日刊の中公文庫プレミアム『沖縄決戦 高級参謀の手記』は、昭和47(1972)年に読売新聞社から刊行されて以来、43年ぶりの復刊になります。 この書は、昭和42年1月から50年にかけ『読売新聞』で長期連載された「昭和史の…

中公文庫プレミアム5月号発売開始!

編集者Fです 5月25日刊中公文庫プレミアムが発売開始されます。 今回は、以下の1冊です。 吉田茂『大磯随想・世界と日本』 政界を引退したワンマン宰相が、日本政治の「貧困」を憂いつつ未来への希望をこめ、その政治思想を余すことなく語りつくしたエッセ…

誰が「軍備放棄」を言い出したのか・・・憲法記念日と幣原喜重郎『外交五十年』

編集者Fです。 中公文庫プレミアム、4月刊は、幣原喜重郎『外交五十年』と、読売新聞戦後取材班編『昭和戦後史 「再軍備」の軌跡』の2冊です。 ところで、なぜ4月25日という時期に、この2冊を刊行したのか。実は、理由があります。 たとえば、8月1…

斎藤隆夫の『反軍演説』

編集者Fです。 先日、民主党の長妻昭代表代行が、4月23日の記者会見で「『反軍演説』復活を働きかける」とのニュースがありました。 以下、Yahoo!ニュースから引用させていただきます(毎日新聞 2015年04月23日 20時38分(最終更新 04月23日 21時39…

足立巻一と『詞の八衢(ことばのやちまた)』

3月刊の中公文庫プレミアムは、足立巻一『やちまた』(上下)です。 著者の足立巻一について、司馬遼太郎は、「俗世では仙人のように自己愛を捨て、それを芸術へと昇華していった。その生き方は空海の思想に通じる。かれの大作は、すべて六十代からはじまり…

日本人のイギリス好き

英ウィリアム王子、東日本大震災の被災地を訪問 Prince William travels to ... イギリスの若きプリンス、ウィリアム王子が、さわやかな印象を残して日本を後にしました。 イギリスと日本はともに島国であり、世襲君主を戴く民主主義国であるなど、多くの共…

戦前・戦後の時間感覚……『岡田啓介回顧録』

編集者Fです。 今月の中公文庫プレミアムでは『岡田啓介回顧録』を担当しました。 本書は1950(昭和25)年に毎日新聞社から刊行され、その後、1977年に、ロンドン海軍軍縮会議(1930年)をめぐる岡田の日記と、池田清氏(1925-2006 政治学者。海軍出身)に…

プレスリリース/中公文庫プレミアム、吉田茂シリーズ

編集者Fです。 出版社では、新刊が発売になる前に、各新聞社や雑誌社にプレスリリースというものを送付することがよくあります。一般読者の皆様向けではなく、「よかったら書評等で取り上げてください」というお願い状です。 今回、吉田茂の『回想十年』全…

アメリカ、キューバと国交正常化

編集者Fです。 今朝の朝刊で報じられましたとおり、アメリカがキューバと国交正常化に向かって動き始めました。 米・オバマ大統領、キューバとの国交正常化に向け協議開始へ(14/12/18) - YouTube ご存じのとおりアメリカは1961年以来、キューバと国交を断絶…

真珠湾奇襲攻撃から73年/『ハワイ・マレー沖海戦争』のこと等

編集者Fです。 本日、12月8日は、日本海軍の機動部隊がハワイのパールハーバー(真珠湾)海軍基地に奇襲攻撃を仕掛け、日米開戦となった日です。前の記事にも書きましたとおり、日本大使館のミスで、アメリカ側に宣戦布告を通告する前に攻撃が始まってし…

復刊の楽しみと苦労……吉田茂『回想十年』

編集者Fです。 10月のジョン・ダワー『吉田茂とその時代』(上下)に引き続き、11月刊から「吉田茂シリーズ」(公称にあらず)の第二弾として、『回想十年』(全3巻)の刊行が開始されました。 日米関係史の権威による評伝と、吉田自身が振り返った回…

映画『トラ・トラ・トラ!』と『ハル回顧録』

編集者Fです。 11月刊中公文庫プレミアムの1冊、『ハル回顧録』は、日米開戦時のアメリカ国務長官で、ハル・ノートで知られるコーデル・ハルの自伝です。 ハル回顧録 (中公文庫プレミアム) 作者: コーデル・ハル,宮地健次郎 出版社/メーカー: 中央公論新…

「国家改造」の夢・・・北一輝『日本改造法案大綱』

編集者Fです。 先日、ツイッターを眺めておりましたら、11月刊の中公文庫について、「中公文庫が右傾化している?」というような事を(ジョークとして)呟いておられる方がいらっしゃって、その一例として文庫プレミアムの北一輝『日本改造法案大綱』を挙…

毛沢東アゲイン!

編集者Fです。 中公文庫プレミアム、10月刊の毛沢東『抗日遊撃戦争論』を読んだ、年長の大先輩からこんな事を言われました。彼が三十数年前、大学で中国語を学んだ際、テキストとして、本書に収録された論文「文芸講話」が使われたというのです。その頃、…

いまどき社会主義?・・・・・なんておっしゃらずに

編集者Fです。 10月刊の中公文庫プレミアムは、ジョン・ダワー『吉田茂とその時代』(上下)、毛沢東『抗日遊撃戦争論』そしてヴォー・グエン・ザップ『人民の戦争・人民の軍隊』というラインナップでしたが、一応、この3書(4冊)を並べたのは、意図が…

映像のなかの吉田茂

編集者Fです。 10月25日刊のジョン・ダワー著『吉田茂とその時代』(上下)を皮切りに、中公文庫プレミアムでは、来年にかけて「吉田茂シリーズ」(公式名称ではありません)が始まります。11月から来年1月にかけて毎月、吉田茂や池田勇人や佐藤栄作ら「…

斎藤隆夫『回顧七十年』について『毎日新聞』に荒川洋治さんが書評を寄せていただきました。

編集者Fです。 10月26日付『毎日新聞』に、荒川洋治さんが、斎藤隆夫『回顧七十年』について、素晴らしい書評を書いていただきました。 文庫本としては異例のスペースで詳細に評していただいておりますが、なかでも「斎藤隆夫の演説は論理的であるだけ…

『新幹線開発物語』の書評が掲載されました。

『サンデー毎日』2014年11月2日号の書評欄「SUNDAY LIBRARY」の「今週のイチオシ」で、書評家・古本ライターの岡崎武志さんが、『新幹線開発物語』(角本良平・著)を書評してくださいました。 「タイトルそのままの内容。……各種図表も多数収め、新幹線を知…

御年94歳、『新幹線開発物語』の著者・角本良平氏にきく。

中公文庫プレミアム新刊『新幹線開発物語』の著者、角本良平氏。旧運輸省で都市交通課長、国鉄新幹線総局営業部長などを歴任し、東海道新幹線建設計画には着工前の1958年から参加。本書の元本は、当時、中央公論社の編集者だった宮脇俊三氏のすすめによって…

終戦記念日

編集者Fです。 今日は、69回目の終戦記念日とよく言われますが、実際の所、8月15日をそのように呼ぶようになったのが何時なのかはよく分かりません。この日が公式に「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と閣議決定されたのは1982年です。 ちなみに…

占領する側、される側

編集者Fです。 7月の中公文庫プレミアムは、『マッカーサー大戦回顧録』と住本利男著『占領秘録』の2冊です。 これから8月15日にかけ、日本の出版界メディア界は年に一度の「戦争を振り返る季節」。来年は終戦から70年ということで、いろいろなイベ…

関連本がテレビで紹介されます!(コリン・ウィルソン『アウトサイダー』)

編集者Fです。 7月4日放送のBSフジ『原宿ブックカフェ』(23:00~23:30)で、コリン・ウィルソン著『アウトサイダー』(中公文庫)が取り上げられることとなりました。国語学者。金田一秀穂さんの〈人生を変えた一冊〉です。 番組HPはこちら…

馬込文士村への道

今日は、中公文庫プレミアムで復刊された近藤富枝著『馬込文学地図』を片手に、「馬込桃源郷」と呼ばれた馬込界隈を歩いてみます。 JR京浜東北線大森駅西口を出ると、駅前に馬込文士村を案内する看板が出迎えています。池上通りの信号を渡ると、天祖神社で…

尾崎士郎について

小説『人生劇場』で知られる作家・尾崎士郎は、大正12年以降、宇野千代とともに東京郊外の荏原郡馬込村に居を定めます。そして、二人の磁場は「馬込文士村」と呼ばれる文士空間を形成していきました。川端康成、萩原朔太郎、室生犀星、梶井基次郎……。その一…

東京FM「TIMELINE」で『ケネディ演説集』が取り上げられました!

編集者Fです。 6月2日(月)19時~19時54分に放送される東京FMの番組『TIMELINE』の「書考空間」というコーナーで、『ケネディ演説集』が取り上げられました。 【書考空間】 ケネディ演説集/高村暢児編 書籍紹介コーナー - YouTube 番組ホームペ…

映像の中の「天皇」

編集者Fです。 5月刊行の中公文庫プレミアムの1冊『城の中』は、長らく侍従として皇室に仕え、洒脱な名文家としても知られた故・入江相政さんが、天皇をはじめとする皇室の方々の素顔を活写した随筆集です。私は担当ではありませんが、むしろ一読者として…

柳宗悦の蒐集について

このたび中公文庫プレミアムの一冊として復刊した、柳宗悦の『蒐集物語』。 「蒐集は私有に生い立つが、進んでそれを公開し、または美術館に納めることは一つの美挙である。それが私有物から共有物に進むからである。個人的意義が社会的意義をも加えるに至る…

『砂漠の反乱』裏話2……ボツ写真ギャラリー

編集者Fです。 さて、今回の中公文庫プレミアム版『砂漠の反乱』ですが、田隅恒生先生の書き下ろし解説に加え、4ページの口絵を付け加えました。 そのなかで、田隅先生が所蔵されている『知恵の七柱 Seven Pillars of Wisdom』や『砂漠の反乱 Revolt in th…

『砂漠の反乱』裏話

編集者Fです。 『砂漠の反乱』とは、ご存じアラビアのロレンスが書いた、第一次大戦における砂漠でのゲリラ戦の一部始終を書いた、血湧き肉躍る歴史的手記。そして、アラビアのロレンスといえば、なんといっても、この映画↓ 思い出の名画 アラビアのロレン…

『13日間 キューバ危機回顧録』裏話

編集者Fです。 キューバ危機といえば、ケビン・コスナー主演映画『13デイズ』を連想される方も多いのではないでしょうか。ソ連の支援で始まったキューバのミサイル基地建設をめぐり、アメリカとソ連が危うく第三次世界大戦の瀬戸際まで追いつめられた歴史…

『ケネディ演説集』(高村暢児・編)裏話

編集者Fです。 さて、このブログでは、中公文庫プレミアムを中心に、担当した文庫の編集作業の裏話などを披露していきたいと思っています。 まずは、中公文庫プレミアム第一弾の『ケネディ演説集』について。 親本(文庫化する前の単行本のこと)は、196…

2014年4月25日刊のご紹介

編集者Fです。 4月25日から中公文庫プレミアムが開始、まずは第1弾として以下の2冊を刊行しました! 『ケネディ演説集』(高村暢児・編) 『13日間 キューバ危機回顧録』(ロバート・ケネディ著) 長女のキャロライン・ケネディさんが任命されるなど…