中公文庫プレミアム 編集部だより

永遠に読み継がれるべき名著を、新たな装いと詳しい解説つきで! 「中公文庫プレミアム」を中心に様々な情報を発信していきます!

毛沢東アゲイン!

編集者Fです。 中公文庫プレミアム、10月刊の毛沢東『抗日遊撃戦争論』を読んだ、年長の大先輩からこんな事を言われました。彼が三十数年前、大学で中国語を学んだ際、テキストとして、本書に収録された論文「文芸講話」が使われたというのです。その頃、…

いまどき社会主義?・・・・・なんておっしゃらずに

編集者Fです。 10月刊の中公文庫プレミアムは、ジョン・ダワー『吉田茂とその時代』(上下)、毛沢東『抗日遊撃戦争論』そしてヴォー・グエン・ザップ『人民の戦争・人民の軍隊』というラインナップでしたが、一応、この3書(4冊)を並べたのは、意図が…

映像のなかの吉田茂

編集者Fです。 10月25日刊のジョン・ダワー著『吉田茂とその時代』(上下)を皮切りに、中公文庫プレミアムでは、来年にかけて「吉田茂シリーズ」(公式名称ではありません)が始まります。11月から来年1月にかけて毎月、吉田茂や池田勇人や佐藤栄作ら「…

斎藤隆夫『回顧七十年』について『毎日新聞』に荒川洋治さんが書評を寄せていただきました。

編集者Fです。 10月26日付『毎日新聞』に、荒川洋治さんが、斎藤隆夫『回顧七十年』について、素晴らしい書評を書いていただきました。 文庫本としては異例のスペースで詳細に評していただいておりますが、なかでも「斎藤隆夫の演説は論理的であるだけ…

『新幹線開発物語』の書評が掲載されました。

『サンデー毎日』2014年11月2日号の書評欄「SUNDAY LIBRARY」の「今週のイチオシ」で、書評家・古本ライターの岡崎武志さんが、『新幹線開発物語』(角本良平・著)を書評してくださいました。 「タイトルそのままの内容。……各種図表も多数収め、新幹線を知…

御年94歳、『新幹線開発物語』の著者・角本良平氏にきく。

中公文庫プレミアム新刊『新幹線開発物語』の著者、角本良平氏。旧運輸省で都市交通課長、国鉄新幹線総局営業部長などを歴任し、東海道新幹線建設計画には着工前の1958年から参加。本書の元本は、当時、中央公論社の編集者だった宮脇俊三氏のすすめによって…

終戦記念日

編集者Fです。 今日は、69回目の終戦記念日とよく言われますが、実際の所、8月15日をそのように呼ぶようになったのが何時なのかはよく分かりません。この日が公式に「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と閣議決定されたのは1982年です。 ちなみに…

占領する側、される側

編集者Fです。 7月の中公文庫プレミアムは、『マッカーサー大戦回顧録』と住本利男著『占領秘録』の2冊です。 これから8月15日にかけ、日本の出版界メディア界は年に一度の「戦争を振り返る季節」。来年は終戦から70年ということで、いろいろなイベ…

関連本がテレビで紹介されます!(コリン・ウィルソン『アウトサイダー』)

編集者Fです。 7月4日放送のBSフジ『原宿ブックカフェ』(23:00~23:30)で、コリン・ウィルソン著『アウトサイダー』(中公文庫)が取り上げられることとなりました。国語学者。金田一秀穂さんの〈人生を変えた一冊〉です。 番組HPはこちら…

馬込文士村への道

今日は、中公文庫プレミアムで復刊された近藤富枝著『馬込文学地図』を片手に、「馬込桃源郷」と呼ばれた馬込界隈を歩いてみます。 JR京浜東北線大森駅西口を出ると、駅前に馬込文士村を案内する看板が出迎えています。池上通りの信号を渡ると、天祖神社で…

尾崎士郎について

小説『人生劇場』で知られる作家・尾崎士郎は、大正12年以降、宇野千代とともに東京郊外の荏原郡馬込村に居を定めます。そして、二人の磁場は「馬込文士村」と呼ばれる文士空間を形成していきました。川端康成、萩原朔太郎、室生犀星、梶井基次郎……。その一…

東京FM「TIMELINE」で『ケネディ演説集』が取り上げられました!

編集者Fです。 6月2日(月)19時~19時54分に放送される東京FMの番組『TIMELINE』の「書考空間」というコーナーで、『ケネディ演説集』が取り上げられました。 【書考空間】 ケネディ演説集/高村暢児編 書籍紹介コーナー - YouTube 番組ホームペ…

映像の中の「天皇」

編集者Fです。 5月刊行の中公文庫プレミアムの1冊『城の中』は、長らく侍従として皇室に仕え、洒脱な名文家としても知られた故・入江相政さんが、天皇をはじめとする皇室の方々の素顔を活写した随筆集です。私は担当ではありませんが、むしろ一読者として…

柳宗悦の蒐集について

このたび中公文庫プレミアムの一冊として復刊した、柳宗悦の『蒐集物語』。 「蒐集は私有に生い立つが、進んでそれを公開し、または美術館に納めることは一つの美挙である。それが私有物から共有物に進むからである。個人的意義が社会的意義をも加えるに至る…

『砂漠の反乱』裏話2……ボツ写真ギャラリー

編集者Fです。 さて、今回の中公文庫プレミアム版『砂漠の反乱』ですが、田隅恒生先生の書き下ろし解説に加え、4ページの口絵を付け加えました。 そのなかで、田隅先生が所蔵されている『知恵の七柱 Seven Pillars of Wisdom』や『砂漠の反乱 Revolt in th…

『砂漠の反乱』裏話

編集者Fです。 『砂漠の反乱』とは、ご存じアラビアのロレンスが書いた、第一次大戦における砂漠でのゲリラ戦の一部始終を書いた、血湧き肉躍る歴史的手記。そして、アラビアのロレンスといえば、なんといっても、この映画↓ 思い出の名画 アラビアのロレン…

『13日間 キューバ危機回顧録』裏話

編集者Fです。 キューバ危機といえば、ケビン・コスナー主演映画『13デイズ』を連想される方も多いのではないでしょうか。ソ連の支援で始まったキューバのミサイル基地建設をめぐり、アメリカとソ連が危うく第三次世界大戦の瀬戸際まで追いつめられた歴史…

『ケネディ演説集』(高村暢児・編)裏話

編集者Fです。 さて、このブログでは、中公文庫プレミアムを中心に、担当した文庫の編集作業の裏話などを披露していきたいと思っています。 まずは、中公文庫プレミアム第一弾の『ケネディ演説集』について。 親本(文庫化する前の単行本のこと)は、196…

2014年4月25日刊のご紹介

編集者Fです。 4月25日から中公文庫プレミアムが開始、まずは第1弾として以下の2冊を刊行しました! 『ケネディ演説集』(高村暢児・編) 『13日間 キューバ危機回顧録』(ロバート・ケネディ著) 長女のキャロライン・ケネディさんが任命されるなど…